熊本駅前看護リハビリテーション学院 2009 オープンキャンパス 感動エピソード4
Episode 04:
患者様に信頼を得た瞬間、そのうれしさとやりがい。

以前、老人保健施設に入所していた方で、退所後、通所リハを利用されていた高齢者2名の話。当時、リハビリは入所と通所は違う場所で行われており、各々違うセラピストが担当していた。
ある日、私の所へ来て「先生もんでくれんど?」と言われた。「通所の方でリハビリしなかったんですか?」と尋ねると「今日は先生が(担当のセラピスト)機嫌が悪いみたいだけん、遠慮してきた。でもやっぱりしてもらいたいけん先生の所にお願いに来たとたい」と答えた。その担当のセラピスト、気分次第で対応を変えるところがあり、職員からも利用者の方からも評判はいいものではなかった。また、私の所へ来た2名は、非常に義理堅い人たちで、多少の不満があっても我慢する方々だったのだが、さすがにきつかったのだろう、わざわざ、その担当セラピストに見つからないようにこっそりと昼休みに私の所に来られたようであった。「私でよければ、いつでもどうぞ。ただ、入所の方のリハもあるし、その先生に(担当セラピスト)知られたら居づらいでしょうから昼休みにでもこっそり来て下さいよ」と答えた。その時「ありがとうございますね。助かります」と手を合わせて喜ばれていた。
ある日、「先生にプレゼントがある。」とその方々が話しかけてきた。ポケットの中ら出されたのは、2人ともティシュに包まれた飴玉1個ずつ、しかも少し飴玉にティッシュがひっついている状態。それを、大事そうに私に手渡してくれた。しかもこっそりと。その時、私は、包装紙に包まれた高価なものでなく、『飴玉1個』ということに、とても深く感動した。おそらく、朝出かける時に飴玉が目に付いたのだろう。その時に、“先生に持っていったら先生が喜ぶかもしれない”という自然な気持ちがあったのかもしれない。“かしこまった思い”ではなく、その“自然な思い”が容易に想像できた。
「先生、この飴玉はとても美味しかけん」と笑顔で渡された時に、私自身、“本心から(本音で)認めてもらったんだ”という、気持ちでいっぱいになり、同時に“セラピストとして、大きな幸せをいただいた”という感謝の気持ちでとてもうれしかったことを覚えている。
